【訪問レポート】板橋区のレトロな一軒家で広がる「住まいの活用」の可能性

先日、都内に中古一軒家を購入されたばかりのオーナー様と、現地でお会いしました。出会いのきっかけは、弊社SHOOTSTYLEの記事を、ある土地活用企業様がメルマガに掲載してくださったこと。それを読んだオーナー様より、「この物件、撮影に使えるでしょうか?」というお問い合わせをいただいたのです。

物件は東京都板橋区。敷地は旗竿地で、接道幅が2メートル未満。いわゆる「再建築不可物件」ですが、室内には昭和の空気がそのまま残っており、これを短時間でつくり込むのはまず不可能かと。

 「玄関を入るとすぐ現れる、和室の佇まい」
昭和の雰囲気がそのまま残る1階和室。障子や床の間の風情が、どこか懐かしさを感じさせます。

「台所もレトロ感たっぷり」
ガス台と吊り戸棚、クリナップのロゴが付いていました。システムキッチンの原型か!?

「最も印象的だったのが浴室」
現在ではなかなか見かけない、砂壁仕上げの浴室。バランス釜は撤去されていますが、雰囲気はそのまま。当時を知る人にはたまらないディテール。

「2階の和室と洋室」
2階には、引き戸で仕切られた2部屋が。光の入り方や天井の低さが、昭和の暮らしをそのまま感じさせます。

「洋風化した日本の階段」
おしゃれだけど、木の軋みが聞こえてきそうな階段。正面のサッシには今では見かけない磨硝子(すりガラス)が組み込まれています。

このように、決して“新しい”とは言えない物件ですが、むしろその「古さ」が価値になるのが撮影ロケ地の世界。オーナー様と話す中でさまざまな活用の選択肢が見えてきました。

— 活用の可能性と課題 —
オーナー様とご相談したのは、以下の3つの方向性:
① 賃貸物件として貸し出す(部分リノベ必要)
② マンスリー賃貸として活用(部分リノベ必要と生活出来る家具が必要)
③ オーナーの住みながら撮影ロケ地として運用(撮影的にはリノベは必須でない、時代に合った家具のコーディネートが出来れば尚良い)
弊社Thehome.としては、③「撮影貸し」を中心に、これまでの撮影現場経験から得た知見をもとにご提案させていただきました。
具体的な内容:
✔ 想定される撮影(少人数の再現ドラマ、レトロ空間が必要な広告、グラビア撮影など)
✔ 撮影には不向きと思われるジャンル(CMやドラマの規模の大きな撮影)
✔ 必要な家具と揃え方のポイント “雰囲気を壊さない” “不要な装飾は入れない” “人が住むのであれば機能も大事”
✔ 相場に基づいた撮影料金の目安
✔ Thehome.以外の掲載サイトと併用した場合の戦略

また、撮影スタッフが現地入りする際の注意点(管理人が不在時のリスク/備品の扱い/近隣対応)など、業界ならではの事情も正直にお伝えしました。今回は家の広さ、近隣の状況など全体の撮影環境を鑑みてThehome.への掲載はせずに、未掲載(ストック)物件として登録することになりました。制作会社には機会があればこちらから提案させて頂きます。

— 想いとご縁に感謝して —
今回こうして現地に足を運び、お話できたのも、もとはといえば弊社の記事をメルマガでご紹介くださった企業様のおかげ。情報がきっかけとなり、人と場所がつながっていく。この連鎖に、心から感謝しています。オーナー様が既に取り組まれている民泊事業の最新について広く深く学ばせて頂きました。今後、オーナー様がこの物件をどう活かしていくかは、これからのご判断次第。撮影活用の方向で進む場合は、引き続き具体的なアドバイスとサポートを行わせていただきます。
Thehome./SHOOTSTYLE.は、“お客様の立場”で、物件の魅力を引き出し、収益化につなげるためのパートナーとして、有益なノウハウと情報を提供していきます。

📩 既にある一軒家、これから建てる新築、撮影スタジオとしての活用に興味がある方は、お気軽にご相談ください!